菌にまつわる誤解を解く!菌はホントに汚いのか!?

【このページでお伝えする内容】



●キズの消毒こそが治癒を遅らせてしまう!?その意味とワケとは？
●人は菌からできている。菌から分かる健康作りの秘訣とは？
●殺菌・抗菌に意味はあるのか?私たちを弱体化させてしまう理由とは？
●菌から見える体の仕組みを学べば何が自然かがよく見えるようになる！

こうしたことが分かるようになります。

 

「菌」


そういうと、思いつくイメージはどんなものでしょうか？


「バッチィ！」、「病原菌に感染したくないわ・・・」、「キズにつかないようにしなくちゃ」、このようにネガティブなイメージが大勢ではないかと思います。


■総重量なんと1,5キロ
でも私たちと菌との関わりは本当に深くて密接なものがあります。味噌・醤油・お酒にパン、チーズ、ヨーグルトといったものも菌たちの活動によって育まれます。食べ物に限らず、そもそも私たちの体にはカビやバクテリアなど、たくさんの菌たちが住み着き共生しているのですから。


その数100〜150兆匹、目で確認することはできませんが総重量では1,5キロにも達するといわれています。


人の細胞は60兆といわれますが、数で言えば菌の方が多い。つまりものすごい数の菌たちと共存しているわけなのですね。


こう言うと、「エー、汚い！」と思われるかもしれません。でも彼ら菌たちが私たちを守ってくれているのも事実なのです。


例えば皮膚に住みつく常在菌の総数は約1兆匹。皮膚1センチ当たりに平均3000匹、場所によっては30万匹が集落・コロニーを形成し活動しています。


菌たちがビッシリと覆ってくれているので、たとえ外から有害な菌が来ても繁殖できるだけの隙間がありません。さらには特殊な酸を出すことで、細菌やウィルスなどの外敵から私たちを守ってくれています。

■良いも悪いも無差別に！
このように菌はありがたい存在ですが、私たちはなぜか目の敵にするようになってしまいました。極端な衛生主義のもと、菌を殺すことがあたかも素晴らしいことであるかのように錯覚してしまったのです。

バイ菌という言葉に代表されるように、“殺菌！抗菌！”と忌み嫌う対象へと変化していったわけなのです。私たちは菌を殺し、弱め続けているわけです。


人体に悪い影響を与える菌だけを殺すのならまだしも、そこは無差別になります。良いも悪いも区別なく一緒に殺してしまいます。殺菌・抗菌の問題は他にもありますが、まずはこの点を知っておいてもらいたいのです。


■医学会における異論
最近では医学会においても消毒に対する考え方が変化してきました。傷ができたら化膿防止、すぐさま消毒薬が使われますが、これに異論を唱える説が発表されたのです。


2004年5月の日本皮膚科学会で夏井医師（相澤病院）は「消毒薬は傷の治癒を遅らせ、患者に苦痛を与える。消毒薬は細菌だけでなく細胞にも悪影響を与える。清水で異物をよく洗えば大丈夫」と発表しました。


傷口がグジュグジュするのにも理由があります。とかく「化膿した！」と思いがちですが、実際はそうではない。そのグジュグジュの中にこそ皮膚を修復してくれる菌や血小板や顆粒球などの白血球がいるのです。それらが傷ついた細胞を修復し、新しい細胞を作り出そうとしている。それがあのグジュグジュした状態というわけです。


しかしここで消毒薬を使ってしまえば、良いも悪いも無差別に攻撃してしまいます。その結果、治癒が遅れ修復機能を低下させてしまうというわけです。


また身体には危険に対する防御システムが備わっています。出血が多量になり、臓器や脳に行く血液が不足するような場合は、皮膚の血管を収縮させる。皮膚に回す血液を少なくし、より大切な臓器や脳を優先させようと懸命になる。私たちの体にはこうした危険回避が備わっているわけです。この事実を知った時「なんて素晴らしい！」と感嘆を覚えずにはいられませんでした。


田畑においても、発酵食品を作る過程でも、家の中でも、私たちの体においても、菌を殺すことが当たり前になっています。バイ菌と決めつけるのではなく、もう一度私たちと菌との関係を見直していく時期に差し掛かっているのではないかと思います。


■次へ：菌からの逆襲・薬剤耐性菌の問題点は!?

■前へ：クスリの置き場所から明日の健康を考える!

■カテゴリTOPへ：自然栽培に学ぶ！無投薬・無医療のためのコラム集

参考文献
『副作用　その薬が危ない』　祥伝社新書　大和田 潔　著
『菌の常識　人間の非常識』　平凡社新書　井上　眞由美　著　


■TOPへ：有機野菜・自然食に潜む7つのリスクを速習!業界OBが60分で解説!

■有機・無農薬野菜を買う前に!60分で自然食のカラクリを暴く!!

■自然栽培・肥料も農薬も使わないでお米や野菜が育つの!?

■無投薬・無医療の闘病体験記〜生きる力を最大限引き出す!〜