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有機野菜の安全性・サラダで食べるとキケンな理由について

 

 

前章では、有機や減農薬・低農薬の野菜の実態について考えてみました。

 

ここではなぜそこまで農薬を使わないと作物を育てられないのか?その根本的な理由について考えていきます。

 


「有機野菜はサラダで食べるな!」

 

 

そう警告を発する研究者がいます。

 

 

理由は、病原菌や回虫の感染のリスクがあるから。だから有機野菜を食べる際は必ず火を通すこと。どうしても生で食べるならとにかくよく洗うように。

 

このように警告しているのです。

 


管理が不十分だから!


有機野菜は有機肥料を使って育てた野菜のこと。有機肥料とは動物の糞尿を主な原料としたもので、牛や豚、鳥などの骨、魚粉などが動物由来の有機肥料として使われます。

 

植物由来の有機肥料の場合は、米ぬかを発酵させたボカシ肥料、油をあげた後に出た油かす,海藻などが使われているのです。

 

 

有機肥料の問題点の1つは、「質」にあります。

 

 

完熟し、無害化されたものばかりが使われているわけではなく、発酵が未熟で甘いもの。ほとんど”生”に近いようなものが田畑に投入されている。

 

このようなケースも実際にあるのです。
※参考:日本の有機野菜の問題点

 

動物の糞尿は汚物のため、肥料で使う際は長期熟成がとにかく大事になります。ゆっくりじっくり無害化した上で田畑に使う。

 

これが基本になります。

 

「完熟肥料」と言われたりもしますが、何をもって完熟とするかの定義はありません。農家それぞれがそれぞれの感覚で「完熟」と判断しているに過ぎない。

 

感や感覚で田畑に投入されているのが実情です。

 

人によっては最低3年以上は寝かせる必要があり、完全に無害化するには5年〜10年はかかると指摘する声もあります。特に決まった定義はないので、それぞれがそれぞれの感覚で使われているのが現状です。

 

一方では完熟とはホド遠い状態で土に投入されているケースも少なくありません。また、臭いがしなくなればというタイミングで田畑に投入されているケースもあります。

 

いずれにしろ相当な年月を費やしてから使わない限り、様々なリスクの温床になってしまうのです。

 

 

環境に応じて菌が湧く!


清流には清流にふさわしい菌が湧き、汚染された川にはそれにふさわしい菌が湧く。

 

 

動物の糞尿は「汚物」だから、当然そこにふさわしい菌たちが繁殖します。分解し無害化するために必要なふさわしい菌が働く。

 

いわゆる“病原菌”といわれるものです。

 

 

有機肥料の熟成期間が短く生に近くなればなるほど、その感染のリスクは高くなってしまうのです。

 

それらは長期熟成させれば無害化されますが、もし生に近い状態で土に投入されているとしたら・・・、ゾッとしますよね。

 

有機野菜をサラダで食べる、そのリスクはこうした肥料管理の甘さになるのです。

 

 

実際に、ハウス栽培ではなく野外で栽培された野菜には1?平方メートルに1000万から1億匹の菌が付着しているという研究報告があります。

 

生に近い糞尿肥料が使われていればどのような菌が作物に付着しているか?分かったものではありません。

 

サラダで野菜を食べる際はこうしたことを踏まえておかないとリスクがどうしても高くなってしまうのです。

 


多いことは本当に良いこと!?


また有機肥料の問題点のもう1つは、「量」の問題です。

 

化学肥料に比べて肥料成分がどうしても粗くなることから、必要以上の量が田畑に投入されるケースも珍しくありません。

 

化学肥料は植物の三大栄養素「窒素・リン酸・カリ」を不純物を排除した形で化学の力で凝縮している。純度が高いのであらかじめ容量・用法が定められています。

 

この野菜にはこの分だけといったように使う量が明確になっているわけです。

 

でも有機の場合は、適正な量が判然としないといった面があります。農家それぞれの判断に委ねられ、田畑に投入されるのでどうしても量が多くなってしまいやすい。

 

天候などのさまざまな条件が重なり、作物の生育が遅れたり、生育不良を起こしたりすると、

 

 

「肥料が足りない!」

 

 

そう判断して、必要量を超えて有機肥料を投入してしまうケースもあるのです。

 

日本の畜産から出る糞尿の80%は田畑に使われているという統計があります。畜産業の問題として、エサに混ぜて大量に使われる抗生物質やホルモン剤などの薬剤も、有機肥料にはリスクとして含まれます。

 

それらが有機肥料の名のもとに質と量を弁えずに投入されてしまえばどの様なリスクをはらむのか?計り知れない不安があるのです。

 

 

ヘドロも肥料なの!?


また有機認証制度ではいま現在さすがに許可はされていませんが、減農薬・低農薬の特別栽培農産物のものならば、汚泥(ヘドロ)などを有機質の肥料として土に投入しているケースも見られます。

 

作物への重金属や人工の化学物質の残留がないか、安全性を心配する声も多々上がっているのです。

 

当然、その汚泥がどのくらいの年月をかけて肥料化したかは分からないまま。生に近いようなものも使われている可能性は否定できないわけなのです。

 

自然界の土は植物の残骸を材料に作られます。幹や枝、葉や茎などが大地に落ち、そこに雨などの「水」と太陽光・地熱などの「熱」が加わり、菌が働くことで自然の土は作られていきます。

 

 

 

自然界が表土1センチの土を作るには100年〜150年の年月を費やすと言われています。

 

動物や虫などの死骸や糞尿も入りますが、それは全体から見たら圧倒敵に比率は少ない。
土の主原料はあくまで植物なのです。

 

有機肥料として土に入れるものはできれば植物由来のものを選びたい。動物の糞尿肥料は作物の質を落とし、感染症などのリスクを高めるので控えるべきではないか?と感じます。

 

これも前章の有機や減農薬の問題と同じなのですが、使われた肥料がどんなものであるか?買う側に明らかにされることはほぼないわけなのです。

 

有機として高いお金で売るわけだから、使われた肥料を明示する必要があるのでは?と思います。

 

有機野菜にはこうした質と量、両面の問題があるので、冒頭の生・サラダで食べるなという指摘に繋がるのです。

 


マッカーサーの怒り!


1945年、日本の敗戦でやってきたGHQのマッカーサー元帥。

 

占領政策の司令塔として日本に来たわけですが、しばらくすると回虫に苦しむようになった。

 

原因は日本でも野菜サラダで食べたことだと分かりました。

 

このことに気づいたマッカーサーは怒り、「人糞」を使うとはなんと野蛮で不潔な国なのだ!そう激怒しと言われます。

 

当時の日本では田畑に人糞肥料が使われるのは当たり前の光景でした。それを知らずに生で食べて回虫に感染してしまったというわけです。

 

マッカーサー元帥の怒りに焦った日本政府は各市町村に「寄生虫予防会」を作り、人糞肥料をやめさせ化学肥料への転換を急速に図ったのが人糞肥料から化学肥料への変化の経緯です。

 

今はさすがに人糞はほとんど使われていないのでしょうが、実態はよく分かりません。ネットなどで検索していると、実際に使用しているなどの報告も少ないながら散見されます。

 

いずれにせよ動物の糞尿を有機肥料として使う以上はリスクがあるのは否めないでしょう。

 

有機野菜は汚染時代の救世主のように考えられていますが、無条件に良いものとするのは無理がありそうです。

 

無投薬・無医療で人生を貫徹したい私たちは、有機野菜を買うなら買うで、どのような肥料をどのくらい使ったのか?この点を売る側にしっかり問い質すこと。

 

そして最低限、買う側に分かるような表示を行うことは必要不可欠なものと言えるでしょう。

 

今回は有機野菜をサラダで食べてはいけない理由をひも解き、有機肥料の量と質について考えてみました。

 

無投薬・無医療で人生を貫徹したい私たちは、売る側にどのような肥料をどのくらい使ったか?

 

 

きちんと問うことが大切になります。

 

 

この章では、有機野菜の感染のリスクについて考えてみました。次章では野菜が毒菜になってしまう!?知られざる実態について学んでいきます。

 

 

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■自然栽培に学ぶ!無投薬・無医療のためのコラム集

 

 

参考図書


健康のトリック―見てはいけない健康テレビ番組
日と水と土―ナチュラル&ハーモニックスタイルのすすめ
野菜が壊れる (集英社新書 469B)

 

参考文献


■寄生虫感染症にご注意!
■大腸菌被害で有機農法に疑問符
■本当は危険な有機野菜
■人糞肥料の使用は法律で禁止されているの!?
■東アジアで人糞の肥料化は日本が最初だった!
■有機栽培野菜は危険?大量の寄生虫が出たのは人糞肥料のせいか?
■糞と尿は宝の山
■安全?汚泥肥料
 

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